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【過去ログ】それぞれの悲しみの表現
NUMPL-#147697
NAME清子
DATE2004/06/28 18:19
少し前にイラクで亡くなった橋田さんの奥さんがよくTVに映っていましたが、それを見た留学生の子に「この女性は自分の夫が亡くなって悲しくないの?ニコニコ笑ってるけど」と訊かれて何と答えたものやらと困惑しました。
やっぱり「顔で笑って心で泣いて」って日本独特のもので外国の人には分かりにくいんでしょうか?

悲しいが続き、韓国の人質の方が残念な結果に終わって、家族のかたが気絶せんばかりに泣き喚いているのをみて、日本のそれとは対極にあってお互い理解しにくいのかな?とも思いました。

ところで芥川龍之介の小説に、夫を亡くしたばかりの女性が微笑んでいるから「この人は夫を亡くして悲しくないのか」と眺めていると、握りしめているハンカチを裂かんばかりにしているのを見て初めてその女性の悲しみが理解できた、というような場面を思い出しました。でもこの題名が浮かばないのですが分かる方いらっしゃいますか?
葉浩志
すみません。脱字がありました。

悲しい(事件が)続き、  です。
PL-#147698 清子 2004/06/28 18:20
悲しみの表現に限らず、喜びや怒り、その他の感情表現や反応って、
本当に国民性があらわれますよね。
日本では、悲しいことがあっても人前では涙を見せないとか、
悲しみをこらえて気丈に振る舞う、そういう姿が美徳とされて来た感があります。
物事のイエス・ノーをはっきり言わず曖昧にする事で
相手を傷付けないようにするとか、謙遜するおくゆかしさとか、
外国の方にはどう説明したら良いのか分からない日本人独特の表現は沢山あると思います。
「顔で笑って心で泣いて」、この精神は外国の方から見たら理解不能でしょうね〜。
うまい説明が思いつかないです・・・。
PL-#147705 ねじ 2004/06/28 19:49
一応、ワイドショーなんかで見る程度のことしか知らない、と前置きした上で。

橋田さん夫妻の場合、今回のような国際活動、夫婦でしてたりしたんでしたっけ。お互い危険な地で何かが起こるかもしれない、という状況に身をおいて向かい合ってたりしたんじゃないかと。

拉致されて無事解放された先の数人の日本人の親族の反応と比べてみても、国民性以上に、そういう日々培ってきた覚悟というか、そういうものの違いを感じました。
PL-#147710 Mattun 2004/06/28 21:11
付け足しです・・・
私もテレビ報道を通してしか、ご夫妻の事を存じませんが、
常日頃から、いざという時の心の準備はなさっていたのではないかと思います。
Mattunさんが仰るように、覚悟ですよね・・・。
お互いの存在を尊重し、信頼もされてたんじゃないかなと感じました。
PL-#147715 ねじ 2004/06/28 21:57
芥川龍之介のその小説は、確かそのままハンケチだったと思います。
PL-#147717 とろ〜ん 2004/06/28 22:11
民族の歩んだ歴史が、意識しなくても骨まで染みているのでしょうね。
日本人は昔の武士の心、みたいな物をやっぱりどこか格好良いと
思ってしまうのでしょう。武士の基本は「やせがまん」。
空腹でお腹がグウグウ鳴ってても爪楊枝を咥えて満腹のフリを
しなくちゃならない。常に毅然として心の中でどんなに怖いと
思っていても、それを他人に知られてはいけない。また、たとえ
他人が怖がっているのが判っても、気付かぬフリをするのが
日本人的な人情なんですよね。
そういう、ひねくれた「格好良さ」は、やはり日本人にしか
理解できないと思います。
私には、平然と微笑めば微笑むほど、橋田さんの奥様の悲しみが、
突き刺さるように感じられましたが・・・。
それと、私は読んだ事ないですが、芥川龍之介さんの小説は
「手巾」(ハンカチ)というタイトルらしいです。

PL-#147725 のりだー 2004/06/28 22:31
あ、スミマセン、かぶっちゃいましたね(汗)
PL-#147727 のりだー 2004/06/28 22:32
皆さんが仰るように、確かに喜怒哀楽の表現の仕方って、国民性やその人の性格って表れると思います。

橋田さんご夫妻は、常日頃から戦地での取材活動には危険が伴い、またいつ自分が凶弾に倒れてもおかしくないんだと覚悟の上でお互いの気持ちを尊重していらしたと聞きました。
ジャーナリストの妻として、橋田さんの遺志を大切にされているからこその「笑顔」だと思います。

あと、これは個人的に思った事なんですが、奥様が嘆き悲しんでいる姿を見せてしまったら、それを知ったモハマドくんの心がもっと傷ついてしまうかも知れないっていう気遣いもあるんじゃないでしょうか?

PL-#147732 Rico 2004/06/28 23:03
 被害者の事情をすっ飛ばし、たったひ
とりを例にあげて国民性を語るのも変な
話だと思いますけど。
 たとえ日本人でも、ふつうの人(覚悟
をしてなかった人)なら、肉親が残酷な
殺され方をしたなら遺族は泣き叫ぶと思
いますし。
 逆にアフガンで戦死したアメリカ人の
軍人さんのお葬式で、ご両親はほとんど
泣いていなかった・・・というシーンを
テレビで見たこともあります。橋田さん
の遺族と同じように、相当の覚悟をもっ
てらっしゃったのでしょう。
PL-#147754 ちー 2004/06/29 14:38
芥川の小説は「手巾」というのですか、ハンケチなんて時代を感じてしまいます。今度読んでみます。
皆さんレスありがとうございます。

>たったひとりを例にあげて国民性を語るのも変な
話だと思いますけど。

もちろんそんな大それたこと主張したいわけではありません。そのことをこのスレで皆さんのご意見をお伺いしたかったんですよ(^^)
橋田さんの奥さんも多大な覚悟を持って夫を送り出していて、それが全部「国民性に起因」したものなんていうつもりは毛頭ありません。
ただ、そういう奥様の態度に私も感銘を受けて、周囲でも「毅然としていて立派だね」という感じだったのですが、そこに留学生の質問を受けてしまって「これは日本人だけの発想なのかな?」と思いました。

でも逆に韓国人の方の泣き叫ぶ様子に(勿論殺害方法が惨かったという事情を考慮しても)日本人の泣き叫びかたと民族的な違いを感じてしまって、色々考えるようになりました。(あくまで一例ですが今回に限らず色んな映像を見る限りだと)

別に韓国に限らずですが、日本人には解らない外国人の感情、外国人には解らない日本人の感情とそういったものに国ごとの違いがあって当然なんでよね、きっと。

PL-#147757 清子 2004/06/29 16:51
まえのレスでハンケチとしましたが、のりだーさんのハンカチだったかも知れないです。とにかくそのままのタイトルです。芥川の作品結構好きです。芥川の作品は人間の奥底に潜む心情を巧みな文章で表現しておりさすが夏目漱石を感服させただけあるなと思います。
あと、私も家族があのように殺されたら、韓国人の方と同じように泣き叫ぶかもしれません。清子さんだったらどうですか?
皆さんがおっしゃるように日本人という枠組みで捉えるより橋田さんだからと捉えるほうがいいかもしれませんね。実際、日本人三人が人質になった時もご家族は相当な怒りを表していました。その後は自己責任問題などが浮上しましたが。でも、お国問題があるにしろイラクの方を助けたいと思う気持ちはなくさないでいて欲しいです。
PL-#147763 とろ〜ん 2004/06/29 18:09
>韓国人の方と同じように泣き叫ぶかもしれません。清子さんだったらどうですか?

淡々としてるかもしれませんし逆に泣き叫ぶかもしれませんが韓国人の方(または別の国の人)と全く同じってことはありえないと思うんですけど。それはとろ〜んさんも同じだと思いますよ。
別にどこの国の悲しみかたが「良い」「悪い」とか「みっともない」なんてことは一言も言ってません。
あと私が国民性の違いを感じたのは正確には橋田さんの奥さんに対してではなくて、それを理解して美徳に感じる傾向にある日本人と理解できなかった留学生の考えかたに対してです。

レスありがとうございました。
PL-#147771 清子 2004/06/29 20:53
>清子様
わかります、わかります。大丈夫ですよ。スレの主旨、
理解しているつもりです。いろんな感じ方があって良いのですよね。
だからこそ、みんなで話し合って理解を深めていく必要が
あるんだろうな、と、思います。人の話を聞くって大事ですね。
聞けないと戦いになってしまいますものね・・・。

余談ですが、韓国では葬儀の時に「泣き屋」というのを雇うそうです。
韓国の方にとって、人前で盛大に泣く事は決して恥ずかしい事では
ないのでしょうね。
そういえば確かエジプトの壁画にも、自分の目に砂を入れて
泣きながら葬儀の列にいる女性の絵があったと思いますが・・・。

そう考えると「泣き屋」の風習が無く、泣く事=恥ずかしい事と
つい感じてしまう日本人の方が、アジアではむしろ珍しい存在
なのかもしれないですねぇ・・・フムフム・・・。
それぞれの国に、それぞれの国民性があって、なるほどね、って
改めて、色々考える事ができました。ありがとうございます。

>とろ〜ん様
いやっ、多分わたしのが違うと思います(笑)又聞きですし・・・。
それに「ハンケチ」のほうが、響きが、ああ大正だな〜って気がしますし。
なんか、適当な事言って惑わせてしまってスミマセン(^-^;)
PL-#147794 のりだー 2004/06/29 23:32
>のりだー様
フォローして頂いてありがとうございます。伝わっていたようで本当に嬉しいです。ありがとうございます。

言葉足らずで「毅然としていた日本人と泣き喚いていた韓国人」を不当に比較した趣旨に受け取られ、誤解なさった方もいたかもしれません。
橋田さんの奥さんに関しては、国民性によるものというより「常からの覚悟によるもの」ということは痛いほど分かるつもりだったのであえて言及しませんでした。というか口にするのもおこがましいかな?という意識もありました。(この「言わなくても分かる」という曖昧なのも日本独特なのかもしれませんが)
ただ肯定も否定もしなかったことで、読む人により別な意図に感じられたということは私の記述不足だったと反省しています。

悲しい時大袈裟に感情を表すのはわりと大陸的で(泣かないことがかえって恥とされたり)のりだーさんのおっしゃるように日本のほうが珍しいのかもしれないですね。
韓国の泣き女に関しては聞いたことがあるんですが、エジプトに関しては初耳です。両国とも葬式でこういう儀式は必須だったのでしょうね。
こうやって知識が得られるのはありがたいことです。

PL-#147825 清子 2004/06/30 12:01
続きです。
以前にインドで幼子を亡くして嘆き悲しむ父親が川に遺体を流して葬式を終えた途端に我が子の死を忘れたかのように笑顔になったのをTVで見ました。これも異文化の人には分からないけど、川に遺体を流すということが死を悲しむ心に変化をもたらす行為なのかな、と思いました。

世界はグローバル化が進んでますが、別の国だとやはり理解できない文化や感情がありますが、「この国はそういうものなんだ」と偏見を持たずに理解していきたいです。
家族の死に関してということに限らずにその違いが大事な文化だったりしますし、私も日本人としての美徳や考え方をいつも心に留めていたいです。
PL-#147826 清子 2004/06/30 12:01
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